うだつの上がる町並み
「うだつの上がる町並み」岐阜県美濃市 異常気象…?何だかこの言葉に慣れてきたなぁ~ここ最近!そんなことを考えながら私は電車に揺られていた。名古屋での集会を終え岐阜へ向かっている。車内ではカン高い笑い声とトークの嵐で女子高生たちが圧倒的な勢力を保っている。少数派の男子どもは黙し、足元のスニーカーを見つめほぼ修行状態。今回のプランは2ヶ所、「郡上八幡」か「馬籠宿」のどちらにするか迷っていた。「電車の中でゆっくりと考えりゃイイかぁ」これは甘かった。黄色い声のシャワーを全身に浴びた私はヨレヨレで下車。改札を出ずにプラットホームのベンチに座った。そこは嘘みたいに静寂なスポットが5~6分…。「さぁ~どちらにしようか」ガイドブックを開いた。私の興味を引き出したページは予定外の「美濃市」。 「うだつ」、「和紙の町」に決定。(ウフフ私の旅だなぁ~予定は未定)
長良川鉄道「美濃駅」から北へ約1.5㎞に城主金森長近が築いた小倉城が小山の上に建っている。城からは町のほとんどが見渡せる位置にあり、典型的な「城下町」の構造で街のいたるところからこのシンボルを見ることが出来る。駅を出て北方向へ歩く。「156号線の南…」。ブツブツ独り言を言いながら「旧今井家住宅」を目指す。地図上では約500mの距離にあるはずと街中に入った。「広~ぃ!古~ぃ!立派!」これが最初の印象。ウイークデイのせいか観光客はまばらで私好み。道は広めで碁盤目の一方通行。車での見学には最高かも…。どの筋を見ても「日本家屋」の大集合。各地の町並み保存地区を見学してきたが最高の迫力、街としての規模・バランスが素晴らしい!
今井家住宅に到着。江戸中期の建造された「紙問屋」は、外から見る限りその年月を感じないスッキリした建ち方をしている。12間もある間口、建坪96坪で中二階をこれだけ立派に保つためにはどれほど手を入れてきたのだろう。入り口を入ると右手に帳場があり、当時をしのばせる帳机や来客用の火鉢が並べてありそれなりの雰囲気はあるけれど、私が「うわ~っ!」と口を押さえてしまったのは「上がり框」。江戸中期から今日までの時間の流れ、出来事を凝縮した素材の顔があった。(そう思ったのは私だけかも…) 屋内では同年代かなぁと思われるボランティアのオジサンが活動中。5~6名のグループにこの今井家が、和紙の商いでいかに栄華を極めたかを熱く語っている。私は隣の間で耐震補強された柱・梁を見学しながら太さの違う柱を合わせただけの補強が気になっていた(予算があるからねぇ~でも、仲間の大工だったら赤字になってもやるなぁ~。怖い!怖い!)。この「旧今井家住宅」の入場料金300円にあと100円払えば「和紙あかりのアート館」も見学できる。和紙を電球で透過すると別世界が生まれることに感動!しかも、子供たちの表現能力には脱帽。ごく一部の見学でしたが再訪アリかな!では又・・・。